酒舗西浦の3分ドリンキング 岡山/落酒造場 【大正の鶴 純米無ろ過原酒「二夏越え」2020BY】
一年半寝かせ、しっかり出た旨み
西千葉にあります日本酒とワインのセレクトショップ・酒舗西浦さんからお送りします『酒舗西浦の3分ドリンキング』
今回ご紹介する日本酒は…?
岡山/真庭市 落酒造場
○大正の鶴 純米無ろ過原酒
「二夏越え」2020BY
◦赤磐市赤坂産朝日65%精白
◦日本酒度+3
◦alc17%
◦一回火入 です。
一般的なお蔵さんなら秋のお酒として出して来るのは「ひやおろし」 香りや軽快な味わいに重点を置いているお酒ならば、
今現在のお酒の傾向でいくと夏を越えるのもやっとというものもチラホラ。
酵母たちにシッカリ働いてもらって発酵したお酒ならば、夏を越して、やっと若さの中に柔らかさや旨味の片鱗が覗いて来る頃のが秋あたり
更にガッツリ造り込まれていると、ひと夏越しただけではまだまだというお酒もあります。
さてさて、それではさっそく試飲に行きたいとおもいます。
店主西浦さんの『大正の鶴』レビュー
岡山 大正の鶴のお酒は、ひと夏超えただけでは本来の美味しさがよく見えない、力強いお酒です。
そんな大正の鶴の若さと熟成の調和が取れて発売されるのが「二夏越え」です。
やっと「味を見る程度ならお酒を飲んでも良いよ」と許可が出たので、試飲してみました。
開栓直後は硬いだろうなぁ なんて思って開けたんですが、いざ口に入れてみると「角が丸い!」 中硬水ならではの仕込み水由来の硬さは、ギュッと締まったマッチョな印象につながっています。
熟成の香ばしさは穏やか お米を中心にした穀物のローストをかけた様な香ばしさ。そしてなんといっても、熟成した辛口ドイツリースリングみたいな雰囲気があるのでビックリ!
ミネラル感からなんですかね?
苦味と旨みが絡まって熟成した結果の甘み?
は干した保存食の旨みに通じたものを感じます。
輪郭が柔らかくなった力強い酸が味わいを支えていてなかなか良い!
ジワァと口の中に広がって、グッと旨みと酸が伸びて、サァ〜と引いていって後切れの良い辛口になっています。
数日経っての味伸びも期待できますし、急いで飲み切る必要が無い、使いやすいお酒です。
ああ、青魚やキノコをシンプルに焼いて食べたい! と思いつつ、パルミジャーノみたいな熟成したハードチーズを使ったコクのあるお料理にも合わせたくなりました。
食事を美味しくしてくれる良いお酒だと思います。
是非ともお試しください!
ー酒舗西浦情報ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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